自分のやりたいことを仕事にしよう。

なぜなら、幸福度が上がるから。

 

時給410円のバイトで学んだ、人生を楽しむ仕事の選び方

 

最近、中学3年生になる息子が私にこんなことを言ってきました。

「友だちとバイトに行っていい?」と。

ん~、興味深い、と思い、

「どうして友だちはバイトしたいの?」と聞くと、

息子は「金がほしいから」と一言。

それを聞いて、私は少し考え込みました。

お金が欲しくてバイトをするというのは、たしかに至極アタリマエのことなんですが、、

誰もが若いころ、お金を得るために働き始めるものです。

しかし、その動機が「お金が欲しい」だけで凝り固まってしまうと、大人になってから少し苦労するかもしれない、そう思いました。

なぜなら、単に「お金が欲しいから」という動機だけで始まる仕事は、往々にして「ツラい」ものだからです。

お金がたくさんもらえるなら何でもできるのか?

答えはノーです。

お金だけが目的だと、働いている時間そのものが苦痛になってしまいます。

「あー、早く時間が過ぎてくれないかな」

「まだ、こんな時間かよ」

「腹減ったなー」

「だるいなー」と、つい時計ばかりを見てしまい、結局、自分の時間を切り売りしているだけになるのです。

今じゃそんなエラそうなことを言っている私も若いころは、そんなふうに感じながら働いていました。

思い返せば、17歳のときに初めてバイトをしたのは鹿児島市の天文館にある歴史ある喫茶店でした。

時給は410円。当時の物価を考慮しても決して高いとは言えない額でした。

むしろ、激安、、(まわりの喫茶店の時給が500円から550円でした)

しかし、そこには厳しいマスターがいて、スパルタのような指導が待っていました。

「トイレは舐めてもいいくらいに磨け」

「暇なときは、窓ガラスをピカピカにしろ」

と、休む間もなく仕事をさせられました。

それに加えて、今では考えられない12時間労働、、、

そして日給が5000円にも満たない状況、、

それなのに、私はそのバイトを1年以上も続けました。

今振り返ると、どうしてそんな低賃金で続けられたのか不思議に思いますが、そこには一つだけ楽しい要素がありました。

それは、カウンター席に座る常連のお客さんとの会話です。

常連さんと話す時間が、私にとって何よりの楽しみでした。

どんなに長時間働いても、その会話があったからこそ頑張れたのだと思います。

お金が目的ではなく、そこでの「楽しさ」が私を支えていたのです。

そんな経験が、今の私の仕事観につながっています。

実際、焼き鳥屋のオヤジとして32年やってこれたのも、この「楽しさ」を見出してきたからです。

焼き鳥を焼く技術や料理を提供することはもちろん大事ですが、それ以上にカウンター越しにお客さんと交わす何気ない会話や、笑顔が集まる店づくりが私の原動力になっているんですよね。

仕事はお金を稼ぐ手段でもありますが、それだけで終わらせたくない。自分が楽しめる要素ややりがいを見つけることができれば、毎日の仕事がただの苦役ではなくなります。

もちろん、現実的に考えればお金は必要ですし、生活費を稼ぐことも重要です。

しかし、その過程で何かしらの「楽しさ」や「充実感」を見出せれば、人生の幸福度は確実に上がると感じます。

 

私は息子に、「バイトをするのはいいけれど、お金だけが目的にならないように気をつけてね」と伝えました。

仕事を選ぶ際、ただお金を稼ぐ手段として考えるのではなく、

自分が少しでも楽しめる部分を探してみてほしいと願っています。

それが、これからの人生で息子にとって大きな財産になるはずだからです。

結局、人は自分の時間をどのように過ごすかで人生の質が決まります。お金は大切ですが、時間はもっと貴重です。

だからこそ、自分が心からやりたいことを仕事にできれば、それは何よりの幸福だと思います。

たとえそれが大変な仕事でも、自分の好きなことならば、その苦労もきっと価値あるものになるでしょう。

私があの時給410円のバイトを続けられたのは、カウンターでの会話という小さな「楽しさ」があったから。

そして、今こうして焼き鳥屋を続けられているのも、そこに「楽しい」と思える瞬間が詰まっているからです。

お客さんと笑顔で語り合い、みんなが集まる空間を作り続けること、それが私にとって何よりのやりがいであり、幸福の源です。

だからこそ、今日も今日とて、コツコツ淡々と焼き鳥を焼くとです。

いつもありがとうございます。