「この調子でやってれば大丈夫や~」
商売を長くやっていると、こんな風に思ってしまうことがある。
なぜなら、ダメな部分にフタをして無思考でいるのが、楽チンで心地よいから。
でも、そんな気持ちで流されていると、いつか必ずツケがまわってくる。
そういえば、今朝、LIXILの「ユイエプロジェクト」という話を読んで、焼き鳥屋の仕事にも近い部分があると感じた。
「ユイエプロジェクト」というのは、工務店向けに規格住宅をパッケージ化して提供するサービスだ。
図面や販促ツールまでセットで提供し、工務店の営業をサポートする仕組みらしい。
つまり、「ユイエプロジェクト」の仕組みはこうだ。
LIXILが、事前設計した規格住宅の図面や商品情報を工務店に提供する。
そして、それに合わせた販促ツールも一緒に用意する。
このパッケージを活用することで、工務店は営業活動の手間を減らしつつ、LIXILの商品を使った住宅を提案できる。
結果として、工務店は受注を増やすことができて、LIXILは資材を販売できる仕組みになっている。
「こんな仕組みを焼き鳥屋でたとえるとなんだろう」と思った。
あるお客さんに喜んでもらったら、そのお客さんが新たなお客さんを呼んでくれて、
そのお客さんにも喜んでもらう、みたいなフローをつくることなんだろうな、と。
そして、LIXILは「10人に1人が好むニッチな商品」をコンセプトに掲げている。
広く一般受け商品だと、工務店の既存商品と被ってしまうし、
ニッチな商品だと、工務店には準備できない幅広い品揃えにつながる。
つまり、「工務店がもっていなかった商品を提供する」ことにより
「工務店がいままで取れなかったお客さん(新規顧客)」をとれるようになるということ。
なるほど、と思った。
「これが焼き鳥屋ならどうなるだろう?」
万人受けする無難なメニューを揃えるだけじゃなく、
「この店でしか食べられない」と思ってもらえる何か考えることが重要になる。
実際、うちの店でも「メガ盛り唐揚げ」を始めたきっかけは、家族連れのお客さんからの「もっとシェアできるメニューが欲しい」という言葉だった。
万人受けではなく、「この人に刺さるもの」を意識したことで新しい価値が生まれたのだ。
さらに、LIXILは自分たちの「独自資源」をフル活用している。
キッチンやトイレ、エクステリアなど、住宅設備全般を網羅している強みを活かし、
「家1棟丸ごと提案しますよ」という形で、差別化している。
これも焼き鳥屋にも置き換えられる話だ。
「薩摩炭火やきとり 居酒屋つかさ」では、長ーーい皿にのった焼き鳥を仲間たちや家族と楽しめる、という独自性がある。
他店との差別化になるし、新しいお客さんを呼び込むこともできる。
売り上げばかり追っかけていると、「お客さんが何を求めているのか」見えなくなる。
焼き鳥屋でいえば、お客さんが「美味しかったー!」と笑顔になり、「また来たい」と思ってくれるかどうか。
LIXILの記事を読んで「まだまだ自分の商売にもできることがある」と感じた。
新しいメニューを考えるだけじゃなく、お客さんがどんな体験を求めているのか、をもっと想像しなければいけない。
「焼き鳥を売る店」から「美味しい時間を提供する店」へ。
悩むことも多いし、ウマくいかない日も多々ある。
地道に積み上げていけば、きっと次の1歩が見えてくるはず。
LIXILの記事に刺激をいただいたおかげで、少しだけ前向きな気持ちになった。
そんなわけで、やっぱり、今日も今日とて、焼き鳥です。
いつもありがとうございます。