焼き鳥を焼いていると、ふとした夜に「人生って、こういうことかもな」と思う瞬間がある。
昨夜もそんな夜だった。
中学時代の友人が、にこにこしながら酒を飲みに来てくれた。
ただ、それだけのことなのに、心の奥が静かに揺れた。

 

ダハハハハハの奥にある、生き方のヒント

 

昨夜、中学校からの友人が、仕事仲間と一緒に飲みに来た。

グイッとビールを流し込み、口いっぱいに焼き鳥をほおばっては、店じゅうに響き渡るような笑い声で「ダハハハハハ!」と笑う。

レモンチューハイに切り替えても、笑いは止まらない。

なんの話をしたら、あんなに笑えるんだろう?。

でも、それを笑いながら話す彼を見ていると、不思議と場の空気まで明るくなる。

そういえば、この友人が酒の席で怒っている姿を、一度も見たことがない。
どんなときも、笑って飲んで、「ありがとーーー」と笑って帰る。

そういえば、奥さんと一緒に車で走っている姿をよく見かけけるけど、すれ違いざまにちらっと車内を覗くと、いつもふたりしてニコニコ笑っている。

夫婦喧嘩の最中とか、疲れて黙り込んでる顔なんて、少なくともぼくの知ってる彼には見当たらない。

ふと聞いてみた。

「いつも楽しそうに酒を飲むよな。なんでそんなに笑えるん?」

すると彼は、レモンチューハイのジョッキを片手に、こう答えた。

「いや、実はおもしろくない話をしてるんだけどね。おもしろくない話も、おもしろくするしかないのよ。ダハハハハハ!
笑い飛ばせだよ、ダハハハハハ!」

——あぁ、これはすごいな、と思った。

笑っているから楽しくなるんだ。
笑っているからうまくいくんだ。
笑っているから人に恵まれているんだ。

そんなふうに、彼の生き方そのものに、ハッとさせられた。

もちろん、彼にだってうまくいかないことはたくさんあるだろう。

もしかしたら、酔った勢いで「うまくいかねーことばっかりやっど」と愚痴る日もあるかもしれない。

だけどそれでも、「笑い飛ばせ」と自分に言い聞かせて、また「ダハハハハハ」と笑っているんだと思う。

それが彼なりの、“生きる姿勢”なんじゃないか。

ぼくたちは、つい真面目になりすぎてしまう。

うまくいかないとき、誰かに八つ当たりしたり、状況のせいにしたり、自分を責めたりする。

だけど、そんな夜こそ、彼みたいに笑い飛ばせたらいいのになと思う。

ほんとうにおもしろくなくてもいい。
無理に元気出す必要もない。
でも、ちょっとだけ顔を上げて、「バカみたいな顔」して笑ってみる。
それだけで、ほんの少し、気持ちが軽くなる。

焼き鳥を焼きながら、ふと思った。

人生は、おもしろい話が続くわけじゃない。
むしろ、大半はおもしろくない話ばかりだ。
でも、それをどう語るか、どう向き合うかで、見える景色は変わってくる。

「おもしろくない話も、おもしろくするしかないのよ」
そんなふうに言える人が、やっぱり人生をおもしろくしていくんだろうな。

このコラムで言いたいことは、たったひとつ。

とにかく笑え。

つまんない夜も、不安で眠れない夜も、バカみたいな顔して笑っとけば、なんとかなる。

笑いに根拠なんていらない。
笑ってるうちに、なんとかなる。
それが人生ってもんだ。たぶん。

今日も今日とて、やきとりです。

いつもありがとうございます。

追記

昨夜の「ダハハハハハ」は、単なる笑い声じゃなかった。
人生を前に進める、魔法のかけ声だったのかもしれない。

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