「コンセプトって、どうやって決めてますか?」
そう聞かれて、うまく答えられなかった自分がいた。
なんとなく、“ビジネスの方針”とか、“ぼんやりした方向性”のことだろうと思っていたけれど、明確に説明できる言葉が見つからない。
でも、ある一冊の本を読んだことで、そのモヤモヤが一気に晴れた。
それは『伝わっているか?』という、マーケティングの本だった。
「コンセプトってなんだっけ?」から始まった、焼き鳥屋の再設計
「コンセプトってさ、なんとなく“ビジネスの方針”みたいなことじゃないの?」
正直に言えば、つい最近まで、ぼくはそんなふうに思っていた。
なんとなくの方向性、雰囲気、ビジョン――そんなフワッとした言葉で語られるもの。だけどその曖昧さがずっと引っかかっていた。
そんなとき、ある本と出会った。
タイトルは『伝わっているか?』。
その中に書かれていたのが、ぼくの中でモヤモヤしていた霧を一気に晴らす一文だった。
コンセプトとは、「人を幸せにする設計図」である。
設計図。
なんとなくではない。きちんと書かれていて、誰が読んでも同じ方向に進める地図。
それこそが、本来のコンセプトなのだという。
この言葉に、目からウロコが落ちた。
そしてもうひとつ、ぼくの心をつかんだのが、次の公式だった。
「新しい+テーマ」×「ターゲットが好きそうな言葉」=アイデア
なるほど。
言われてみれば、確かにぼくの店の“ヒットメニュー”や“うまくいったサービス”には、たいていこれが当てはまっている。
たとえば、「新しい焼き鳥屋」×「ご褒美」=「自分へのご褒美焼き鳥タイム」
「新しい焼き鳥屋」×「恋バナ」=「チョッとディープな話ができちゃう、焼き鳥屋の魔力」
「新しい焼き鳥屋」×「推し串」=「自分だけの“推し”串を見つけて投稿したくなる文化づくり」
なんだか、どんどん出てくる。
おもしろいのは、この公式を使うと、ターゲットがすごくクリアになること。
「焼き鳥好きな女性」って決めただけで、“ごほうび”“推し”“映え”みたいな言葉が浮かんでくる。
そして、それを“新しい焼き鳥屋”という視点と掛け合わせると、すっとアイデアが生まれる。
この瞬間、「あ、コンセプトってこうやって作るんだ」と、はじめて腑に落ちた。
でも、アイデアとコンセプトは違う
この“アイデアの公式”はたしかにすごい。
でも同時に気づいたことがある。それは――アイデアとコンセプトは似ているようで違うということ。
たとえば、
「焼き鳥 × サウナ」ってのはアイデア。
だけど「サウナ帰りに整う、“塩だれ皮串”がウリの焼き鳥屋」ってなると、そこに“誰に・なにを・どうやって”が見える=コンセプトになる。
つまり、アイデアは種、コンセプトは設計図。
アイデアは100個出せるけど、コンセプトは「選び取って、磨いて、通す一本線」なんだ。
「推し串やろうかな?」
それだけじゃアイデアどまり。
でも、「毎月変わる“推し串総選挙”を導入して、常連女性がSNSで投票する仕組みをつくる」となれば、明らかにコンセプトだ。
設計図を持った商売は、強い
ぼくは焼き鳥屋という、ちいさな商いをやっている。
だけど、これからの時代、規模が小さいからこそ、「設計図のある商い」じゃないと生き残れないと思ってる。
なぜなら、「何を誰に届けるか」をハッキリさせることが、選ばれる理由になるから。
たとえば、
「この焼き鳥屋は、私の“週に一度のご褒美”なの」
そんなふうに思ってもらえる店って、もうブレようがない。
なぜ焼き鳥を焼くのか、誰の笑顔を見たいのかが、ちゃんと見えてるから。
最後に、あなたにもひとつ問いかけを。
「あなたのやっていることに、設計図はありますか?」
もし、「なんとなくやってるだけ」と感じるなら、
ぜひ“アイデアの公式”を試してみてほしい。
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新しいテーマを1つ
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ターゲットが好きそうな言葉を10個
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それらを掛け合わせてみる
その交差点には、あなた自身の“伝わるコンセプト”がきっと眠っている。
そしてそれは、誰かのしあわせを設計する、大事な設計図になるかもしれない。
今日も今日とて、やきとりです。
いつもありがとうございます。